2010/09/19

機動戦士ガンダム00 -A wakening of the Trailblazer-

歌で世界が救えないように、対話のみで相互理解をするなんて現実的に厳しいと思いますが、そこはそれ深層意識を共有させればなんとかなるかもしれませんね。けれど、人と人が分かり合って恒久的平和を体現するなんて難しいと思いますよ。

ということで、9月18日公開の機動戦士ガンダム00 -A wakening of the Trailblazer-
24世紀初頭、突如として姿を現した私設武装組織「ソレスタルビーイング」。彼らはガンダムによる戦争根絶を掲げ武力介入を開始、一時は組織壊滅の危機を迎えながらも、争いの絶えなかった世界を急変させた。
地球連邦政府の成立。その後の独立治安維持部隊アロウズの専横による戦争状態を経て、武力に頼らない社会を選択するに至った人類だったが、西暦2314 年、再び危機が訪れる。130年前に廃船となっていた生体反応の無い木星探査船が地球圏に接近してきた。それは、人類の存亡をかけた戦いの始まりを告げる船だった・・・
戦いの中、人類の水先案内人たる革新者(イノベイター)へと進化したソレスタルビーイングのガンダムマイスター、刹那・F・セイエイ。彼は、新たな危機の中で、自らの進化の本当の意味と直面する。果たして、イオリア計画の最終段階とは。そして、「来るべき対話」とは一体何なのか――

全体的にはきちんとまとまっていてガンダム00の最後という点では良かったと思いますが、「これはガンダムじゃなくてもいいんじゃないか……?」という感想。
TV放送された本編の00を見てなくちゃ理解できないと思うし、本編で戦争を駆逐する手段が武力介入から、対話による相互理解/和解にシフトしていった感じで、人は分かり合える(=マリナ・イスマイールの思想)というイノベイターへと覚醒していく人類の進化の物語(脳量子波による精神対話による意思疎通など)であるのに、劇場版では意思があるのかわからない地球外生命体(ELS)と刹那(覚醒者)の対話を持ってきて、やはり対話のみで争いは終わるという結論に落ちるが、「あれ?人と人との和解はどこいったの?」という感じで終わる。
本編で軸となっていたイオリア計画の目的が「『来るべき対話』に備えるために人類を一つにするべきだ」となっているので、地球外(知的)生命体が襲来してくるのはいいとしても、「その一つとなった人類が生かされてないじゃん。最終的には刹那に任せっきりじゃない」ってことで不満。
中盤でも「私たちは刹那に頼りすぎだわ」とスメラギが示唆していたにも関わらず、最後の切り札は刹那(イノベイター)であり、人類の共通意識ではない。
確かに、刹那をELSと接触させるために、一つとなった地球連邦軍やソレスタルビーイングのガンダムがELSと戦闘を繰り広げるけど、やはり戦闘以外に関わりはない(一方的に刹那がアクセスして勝手に理解するが)。
戦闘パートは、本編の動きを踏襲して大スクリーンでド迫力の展開だったけれども、近接戦闘がほとんどなく長距離攻撃がほとんどであることも不満。ELSと接触したらTHE ENDという設定なのでやむを得ないかもしれないが、やはりガンダムといったら近接戦闘だと思う。長距離攻撃は戦艦にやらせておけばいいと考える。
まあ、ドでかいビームサーベル?を用いて攻撃するのはカッコいいから好きです。
刹那以外の純粋種のイノベイターのシャーマンが序盤でELSに取り込まれたので、そいつがELSの意思を体現して刹那と戦闘をするかと思いきや、その序盤でフェードアウト。何しに出てきたの彼……、刹那の新機体のクアンタが戦闘全然しないからそういうモビルスーツ戦が見たかった。
まあ、クアンタはGN粒子の拡散を拡大させるための機体で戦闘用ではないのかもしれないけど
その他箇条書きで
・フェルトはヒロイン
・マリア様は象徴
・不死身の男はやはり不死身
・グラハムさんの特攻ぱねえ
・マクロスでよくね?
・射撃戦闘のみの終盤戦闘はダレる
・アレルヤ&マリーの動きがかっこいい
・ビリー羨ましい
・ミーナ生きてたのか
・イノベイター増殖しすぎだろ
・イノベイターvs旧人類で戦争起こりそう(ナチュラルvsコーディネーターみたいな)
・花は平和の象徴(フェルトの贈った花とマリアの存在?)
・リボンズみたいなもの出てこなくてよかったんじゃ
・中盤まではわくわく
・ELSの目的は下のレスがわかりやすい
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480 名前:通常の名無しさんの3倍[sage] 投稿日:2010/09/18(土) 14:07:25 ID:???
ELS『母星なくなったwww』
       ↓
ELS『なんか木星の近くに浮かんでる艦見っけwww』
       ↓
ELS『うは、地球って星があるんだwww ついでにボンズリの身体ゲットwww』
       ↓
ELS『地球に向かったら手洗い歓迎されたwww おかげで分散して飛来できたwww』
       ↓
ELS『地球にも金属沢山あるwww 知性持ってないみたいだけど、お仲間だし取り込むwww』
       ↓
ELS『なんか脳量子派を出してる人間が居るwww とりあえず、コンタクトするべwww』
       ↓
ELS『人間と中々分かり合えないけど、木星の連中も呼ぶべwww』
       ↓
ELS『地球のみなさ~ん、ELSとうたわれるものですよwww』
       ↓
ELS『なんか地球式の歓迎だとビーム飛ばすみたいだし、こっちも挨拶返すべwww』
       ↓
ELS『あれ、刹那さん、お話ですか?えっ、攻撃したら駄目なの? マジっすかwww』
       ↓
ELS『刹那さんと何十年も身体を重ねあったら分かり合えたよwww 俺がガンダムだwww』
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Peace cannot be kept by force.
It can only be achieved by understanding.

最初にも言ったように00の終着点といった観点からは満足です。
だけど、なんだかなあという違和感は拭いきれません。
本編覚えてない人は映画を観る前に復習することをお勧めしますし、先月出た「機動戦士ガンダム00 in those days/高河ゆん」を読んでおくといいかもしれません。ただし、この漫画は本編をなぞった漫画ではなくて、後日談や話の裏側を収録しているといった感じなので漫画だけでは不十分だと思います。

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