2011/08/15

小説版 魔法少女まどか☆マギカ

コミックマーケット80のNitro+で発売された先行販売版を購入し、3日目のサークル待機中なのに、涙腺が崩壊していました。

すでに放送されているアニメのノベライズなので、目立ったネタバレ等はないのですが、念のため感想は[続きを読む]から

この小説は、アニメを補填する形の内容です。
何を補填しているかと言うと、キャラクターの心情をより深く掘り下げています。
暁美ほむらのループが書かれていた第10話の章以外は、全て鹿目まどかの視点から見た『魔法少女まどか☆マギカ』の世界を描写しており、一人称、主観的な視点での展開が主です。

アニメで描かれなかった他のキャラクターへの心情が吐露されており、まどかはこの時こんなことを思っていたのかと知る事ができる。加えて、まどかの過去、それに伴う美樹さやかとの出会いと現在に至るまでの繋がりもあり、何故、自分を犠牲にしてまで(さやかのために魔法少女になろうとする)、さやかのことを思っていたのかが判明します。
ほむら視点の章では、ほむらがまどかに対して思っている"大切な友達"へと至るプロセスもわかります。


主観的な視点で話が展開していくので、逆に客観的な戦闘描写や背景の動きなどは最低限にとどまっています。例えば、最終話のほむらとワルプルギスの夜が戦ってるシーン、アニメでは重火力兵器をばんばん使って、迫力のあるシーンだったけれど、小説ではそのシーンは特に描写されていない。これは、まどかが直接見た、聴いたシーンではないからであって、ほむらが戦っているのを知っているが、どのように戦っているかは知る由もないためである、多分。


だから、この小説を楽しむためには、アニメも見ておく必要がある。
アニメのノベライズで、どのような話かこの2冊で理解することはできるけれど、補完的な要素でしかない。
アニメを見て、全体的な流れとビジュアル、キャラクターの動き、エフェクトを頭に叩きこんでからキャラ(特にまどか)の心情を理解するために、小説を読む。その後にまたアニメを見て、このシーンでまどかはこんなことを思っていたのかと考えながらアニメを見る。すると、また別の違った考えでアニメを楽しむことができると思う。

ということで、流れとしては、アニメ→小説→アニメがいいと思います。
小説は、大体4時間もあれば読めますので、この流れに沿っても、一日で終わりますね、と。


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内容とは関係ないですけど、下巻あとがきの「虚淵玄」と書かれているところのルビが「うそぶちげん」となっているんですけど、誤植ですか?まあ、「うそぶちげん」でもスムーズに読めますが……。