2011/06/04

ヘタッピマンガ研究所R


ヘタッピマンガ研究所R (ジャンプコミックス)ヘタッピマンガ研究所R (ジャンプコミックス)
村田 雄介

集英社 2011-06-03
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ある程度の知識がある人なら読んでも今更感が強いと思いますが、これから漫画を描き始める人、興味がある人は読むと参考になる程度。といっても、アイシールド21を連載していた村田雄介氏の基本としている描き方であったり、心得ていることを漫画で分かりやすく描いているので、読み物としても面白かった。
本誌の著者だけでなく、第一線で活躍してらっしゃる他の漫画家への取材もあったりで、それぞれの漫画家が軸としていることを知ることができて、参考にもなる。掻い摘むと、

河下水希(いちご100%/りりむキッス)……女の子の描き方のコツ
 →フェチ(拘り)を持て!

島袋光年(トリコ/世紀末リーダー伝たけし!)……キャラ作りのあれこれ
 →共感しやすいキャラに!

冨樫義博(幽☆遊☆白書/HUNTER×HUNTER)……冨樫流ストーリー作成術
 →キャラと相談しろ!

他にも、松井優征(魔人探偵脳噛ネウロ)がチョロっと出て、構図やキャラについて語っておりました。
身体の描き方や動かし方、パースについても触れられていますが、そこらへんは専門書なりネットの解説のほうが詳しく載っているので、そういう専門的なことを期待して読んでみると肩透かしを食うと思います。
けれど、アイシールド21でも見せた村田先生の十八番、「躍動感のある見せ方」のコツは、とても参考になった。村田先生が心がけていることは、『ブレ』『アングル』『コマの連続性』らしいです。詳しいことは本誌にて。
そして、上に書いた各作家のインタビューも他にも多くの大事なことを本誌で語っているので、少しでも興味がある人は読んでみるのもいいと思います。

そして、読んだ後に十中八九、「冨樫仕事しろ」と思うに違いない。