あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。 第05話

存在はあれど姿形が見えぬ者との対話は、その者が世界に物理的に干渉が出来ないなら難しいが、出来るのであれば紙に書くなり、キーボードで文章を打つなりして、その存在を認識させることは簡単である。受け入れるかはどうかは別として。

「めんま」は、物理的に干渉できるタイプの存在なので、存在を主張するために聞こえない声を張り上げる前に、さっさと意思疎通出来るようにすればいいイライラするので、正直まどろっこしい。
例えば、何らかの理由で「じんたん」以外には知られてはいけないとなると、そこら辺は「めんま」の『ここにいるよ』という主張と矛盾しているからなあ。


ということで、あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。 第05話「トンネル」
「ゆきあつ」が見たという「めんま」は「ゆきあつ」自身が女装した姿だった。その事実に戸惑いを隠せない「じんたん」たち。
「じんたん」は倒れたまま動かない「ゆきあつ」に声を掛けるが…。

「ゆきあつ」の女装の理由とか、尼ランを下げた予告で流れた「あなる」ラブホテル前シーンの真相とか、そんなものはどうでもいい。
全ては、この揺れのために。

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